Amazonアソシエイトと特定リンク - URL短縮の限度について

url短縮とamazonアフィリエイト - てくてく糸巻きの記事が若干古いのと、URL短縮についての見解がよくよく考えると不明瞭だったので、

の実質的な続編として別個に書いておくことにした。

特定リンクとは

https://affiliate.amazon.co.jp/gp/associates/agreement/
第2条 乙のサイトのリンク

乙のサイトがプログラムの加入を承諾された旨の通知を受けた場合、甲は、本契約の有効期間中、純粋に乙のサイトから本サイトへのお客様の紹介を容易にすることを目的として、乙に対し、取消不可の、非独占的な、全世界的な、ロイヤルティなしのライセンスを与え、乙が乙のサイト上に、本サイトに対する下記のタイプのリンクを1つ以上設けることを許諾します。

g. 特定ページリンク

乙のサイト上に、本サイト上の任意の特定ページにつなぐリンクを設けることができます。ただし、乙は、リンクを設けるために、プログラムの一部として本サイトで提供される特別なリンクフォーマットを適切に使用するものとします。

この定義を文言通りにとらえると、bit.lyやTinyURLで代替されたアソシエイトリンクは使用してはならないと解釈できる。


URL短縮サービスの限度

では、amazletのような外部サービスを用いたURL短縮は有効なのか?そもそもそのようなサービスが存在するのだから第2条g目は事実上機能していないのか?amazletに話を絞って考えることにする。
先ほどのように文言通りで解釈してしまうと、第2条g目但書に抵触してしまうだろう。しかし、amazletはAmazon Web サービスを利用している。Amazon Web サービス FAQによれば、

AWSベースのアプリケーションの紹介

3) Amazon.co.jp アソシエイト・プログラムの参加者向けにAmazon Web サービスを使ってアプリケーションを開発してもいいですか?

もちろんです!実際、多くのアソシエイトがAWS開発者の開発したアプリケーションを利用しています。完全なストアビルダから、商品紹介用のウィジェット、ブログ支援ツールなど、アソシエイトの作業を支援し、彼らのWebサイトの内容を充実させるためのツールが文字通り数百という単位で出回っています。すばらしいアプリケーションであれば、私たちからもアソシエイトの方々に紹介していきます。

となっており、また運営規約前文において、"「本サイト」とは、URL www.amazon.co.jp 上、およびURL www.javari.jp上のアマゾンのサイトを総じて意味し、規定内容により本サイトが前記サイトの一方あるいは両方を指す場合"があるとしているので、amazletは第2条g目但書に抵触するものではないと言える。


よって、amazletのようなURL短縮を旨とする外部サービスであってもAmazon Web サービスを利用していれば問題はないと解釈できる。

注意事項*1

Amazon Web サービスを使えば何でもいい、とはいかないのかもしれない。アソシエイト運営規約より、

第10条 乙のサイトの責任

乙のサイトの開発、運営、メンテナンス、およびサイト上に掲載される資料はすべて乙の責任となります。例えば、下記の事項はすべて乙の責任です。

  • 乙のサイトに正確かつ適切な内容(商品関連の全情報および特別リンクの中または特別リンクに関連して挿入されたあらゆる情報を含める)を掲載する。

この条文から、特別リンクは"正確かつ適切な内容"という条件が必要とされる。amazletの場合ISBN / ASINコードをURIに含んでいるため、問題はないといえる。


なお、

第1条 プログラムへの加入

加入手続を開始するために、まずすべての必要事項にご記入の上、プログラム申込書を提出してください。甲では、乙の加入申し込みについて誠意をもって検討し、その承諾または断りの連絡をします。甲が独自の裁量により、乙のサイトがプログラムに不適当であると判断した場合には、乙の申し込みを断ることがあります。不適当なサイトとしては以下のようなものが含まれます。(但し、甲の承諾のある場合は除きます)。

  • サイトのドメイン名の中に、「amazon」「javari」その他の甲またはその関連会社の商標やその変形、またはスペルミスを、最上位のドメイン名URL(例:”com”, “net”, “uk” など)の左端の中に含んでいる。 例えば、"amazon.mydomain.com", "amaozn.com", "amazonauctions.net" または "javariauction.net" は不適切なサイトとなります。

amazletは第1条に抵触しないのかどうかは、既にAmazon.co.jpの審査を通過したのであろうから、あまり追求するものではないと思う。

*1:若干amazlet自体についても絡んでしまうが、そこまで深く考えず。